HOME >  エンジェルのいろいろ。 >  モンテッソーリを、1行ずつ。 >  【第1回】子どもと大人はちがう

「教育の基本原則は、子どもと大人はちがうということを知ることです」
モンテッソーリ教育についてたくさんの著作をもつ相良敦子さん。
その著書、『ママ、ひとりでするのを手伝ってね!』の第1章は、上記のことばではじまります。
それに続いて、子どもと大人の「ちがい」がよく理解されていないから、大人は子どもに無理な要求をしてしまう、という旨のことばが連なります。

モンテッソーリ教育のキーワードとして「敏感期」というものがあります。
上記の一文を見て、「ちがい」を理解するということは「敏感期」を理解することなのだと、改めて気付きました。

「敏感期」とは、ある特定の要素に対する感受性が研ぎ澄まされる時期のこと。
つまり、特定の何かに夢中になってしまう時期のことをいいます。
それは、単なる「興味」という言葉では終わらず、「能力の獲得」という、子どもにとってとてもだいじな課題です。
だから、わたしたち大人は、子どもがしている行動だけを捉えるのではなく、その奥にあるものが何なのかをじっくり考えなければなりません。

「各時代には、その時代にしか完成されないものがあります。だから、その時期の子どもの特徴をよく知ることが大切なのです。」(p14)

いま、この子はなにに夢中になっているのだろう?
いま、この子はなにを獲得しようとしているのだろう?

そういう風に子どもを観ることができてはじめて、その子にとって必要な環境やサポートのカタチも、少しずつ見えてくるのだと思います。
子どもと大人はちがう。
この当たり前のことばを常に自らに問いかけながら日々の保育を行っていこう、と気合いを入れ直すことができました。

【参考・引用】

「ママ、ひとりでするのを手伝ってね!」(1985) 著・相良敦子
 第1章「自然からもらっている宿題」
  ー1「子どもと大人はちがう 教育の基本原則」

(2015-01-01-Thu)